3年目 小澤 佳奈 先生
中学1年で出会った英語の先生に憧れて教師を目指す。2010年から母校の私立女子校で中学1年の担任を務め、学年の英語指導責任者と広報を任されている。
どんなときも生徒の傍に寄り添って、
一緒に成長していきたい
いつから教師になろうと思うようになったのですか?
中学1年生のときの担任で英語の先生がとてもパワフルな方で、体を張って全力で授業をしてくれました。熱心な人柄に憧れて、先生と同じこの学校で教師になりたいと思いました。先生の影響で英語が好きになり、大学では英文科に進学し、教師を目指しました。そして、昨年から 母校に戻り、今では恩師が上司となって、いつも私の成長を見守ってくれています。
かなり早い時期に教師になることを決意していたのですね。
大学4年生の夏、周りでは就職先が決まり始めていた頃、教職の前に一般企業に就職するか、教師になるか、あるいは大学院に進学するか、とても悩みました。就職セミナーに行ったものの興味が持てず、教師の道しかないと心に決めました。教員採用が一般企業に比べて遅いため、その間、何か 準備をしようとネットで検索していたとき、偶然、イー・スタッフを見つけました。
そして、教職員講座や研修などを受けたのですか?
教職員研修は既に締め切りが1~2週間過ぎていました(笑)。ところが、思いきって電話をしたところ快く受け入れていただき、受講することができました。履歴書の書き方から模擬授業まで、このときに学んだすべてのことが今でも活かされています。例えば、履歴書を書く前に学校訪問をするようアドバイスを受けました。おかげで書類を送った3校ともパスでき、私立中高一貫校の英語の専任講師の採用が決まりました。
ついに、念願の教師として第一歩を踏み出したのですね。
1年目で中学1年生の副担任、2年目には担任になりました。中学生は反抗期のため、なかなか思うようにいかず大変苦労をしましたが、教員同士の仲が良くて何度も助けられました。いろいろなタイプの生徒と向き合っていく中で、教えることの難しさをあらためて知りました。成長というのは一朝一夕でどうにかなるものではなく、長い目で見守ることが大事です。現在も母校で中学1年生の担任を務めているのですが、当時の経験が役立っています。
母校の魅力はどういったところにありますか?
一番の魅力は、生徒と教師の距離が近いところです。教員室の前には生徒が質問できるようにホワイトボードと椅子が用意され、試験前は行列ができるほどです。年に5回の個人面談のほかに、いつでも勉強や学生生活などどんなことでも先生に相談することができます。学生時代に私も先生によく話しかけ、卒業後も先生に会いに行っていました。生徒と教師の深い結びつきは、母校の自慢です。
現在はどのような仕事をしているのですか?
今年で母校に来て2年目になります。1年目の入学式のあと、「私も母校に戻って来られて嬉しいです」と緊張しながら初めて挨拶をしたのが、昨日のことのように思い出されます。今年からは学年の英語指導責任者を任され、学年全体の英語力のレベルアップに努めています。授業でおさえるべきポイントを教科担当の先生方と共有し、生徒の家庭学習の分配をチェックしています。他にも広報として、これから入学する方に学校紹介したり、地域の方に学校の活動を伝えたり、卒業生に同窓会を開くといったこともしています。
毎日お忙しそうですが、どのようなときに仕事のやりがいを感じますか?
クラスのみんなで1年間をともに過ごし終わるときに、勉強や友だち関係などで悩んでいた生徒が大きく成長した姿を見て、教師をしていてよかったと改めて思います。終業式の日に生徒たちが色紙や歌をプレゼントしてくれたときには、とても温かい気持ちになりました。去年、担任をしていた生徒が「こんなにできるようになったよ」と今でも私の所に成績表を見せに来てくれるのも嬉しいことです。
ご自身の成長をどういったときに感じますか?
生徒や保護者の方からどんな悩みを投げかけられても、落ち着いて対応できるようになりました。これまでの経験から中学生の流れが見えるので、生徒が何を考えているのか想像することができます。先日、面談で保護者の方が涙を見せながら、悩みを打ち明けてくださいました。はるかに人生経験のある方が私を頼ってくださり、有り難いと思うと同時に責任ある仕事をしているのだと痛感し、背筋が伸びるような思いがしました。
これから、どういった教師になりたいですか?
教える側と教えられる側の両方が成長するのが教育です。普段、生徒と接するなかで、学びを感じることはよくあります。いつも生徒と同じ目線に立ち、どんなときも一緒に寄り添い、ともに成長していきたいです。生徒に何かあったときは、いつでも声をかけてもらえるような関係を築くことが目標です。「先生の顔を見に来たよ」と卒業後でも学校に立ち寄ってほしいです。いずれは中学だけでなく高校の担任になり、進路指導をして生徒の将来を一緒に考えてみたいです。
一日のスケジュール
(このインタビューは 2018年03月に行いました。)