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コラム

校務分掌とは ①「入試広報」のお仕事について知りたい!

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2021/09/03

学校における教員の仕事の中に、「校務分掌」と呼ばれる仕事があります。学校運営のために必要な業務分担のことで、教職員が役割分担しながら進めています。「聞いたことはあるけれど、何をするのかわからない」という方は、意外と多いのではないでしょうか。このシリーズでは、各種校務の仕事内容をご紹介させていただきます。今回は、「入試広報」についてです。学校によって、「募集広報」「広報部」などと呼ばれることもあります。

「入試広報」の仕事内容は?

「入試広報」の業務は、大きく4つに分けられます。

1.渉外活動

中学であれば塾、高校であれば塾や公立中学校など、主に他の教育機関を訪問し、自校の特徴や魅力を知ってもらうための活動です。一般企業における営業職をイメージする方もいるかもしれませんが、その目的は大きく異なります。モノやサービスを販売する仕事ではなく、「学校のことを知ってもらう」ための活動。大学や一般企業で養ったコミュニケーション能力を、そのまま活かすことができます。

2.広報活動

受験生やその保護者、また、近い将来その立場になる方も含めて、一般の方々に広く学校のことを知ってもらうための活動です。具体的には、受験生向けのパンフレットやポスター、チラシといった広報ツールの企画・制作や、学校説明会の企画・運営、受験情報誌をはじめとする外部媒体・ホームページ・SNSなどを通じての情報発信にも携わります。一般企業の広報部門に近い業務と言えるでしょう。

3.対外事務

受験情報誌や受験情報サイトなどにおいて、「入試説明会日程」「入試結果」といった形で入試関連情報が掲載されているのをご覧になったことがあるかと思います。そうした外部に公表するさまざまなデータ集計も、入試広報の業務の一つ。集計データは、学校ホームページでの情報発信や、各学校で作る受験データブックにも活用します。

4.入試企画

入試日程や入試方式、入試問題の企画・運営も、入試広報が中心となって行います。社会の状況や求められる人材像の変化に伴い実施される、大学入試改革、自校の学校改革の方向性などをふまえて考えます。近年、中学入試において、適性検査型・思考力型の入試や英語入試といった新タイプの入試が増加傾向にあります。こういったところにも、学校が育てたい人物像が表れてきます。

「入試広報」は、魅力を発信する“学校の顔”

入試広報は、“学校の顔”とも言える存在です。校長は“学校を象徴する存在”と言えますが、日々、受験生や外部の人々に直接対応するのは、入試広報の担当者です。私学では、受験者数や入学者数が経営に直結します。つまり、“学校の顔”として学校の魅力を広く発信・アピールする入試広報は、学校運営において重要なポストの一つと言えます。

学校によって、入試広報担当を置いていないこともありますが、その場合、教頭が広報業務を担うケースが多く見られます。校務全般をとりまとめる教頭は、いわば、学校のことを知り尽くしている存在。そういう意味では、入試広報の担当者も同様に、学校のことに詳しくなることが理想的です。入試広報部長から教頭になるというケースも少なくないことから、キャリアアップの観点からも、「学校を知る」ことの重要性がうかがえます。

入試広報担当の重要性について述べてきましたが、新卒や未経験の方でも、決して身構える必要はありません。さまざまな立場の人から学校のことを聞かれるという立場上、あるいは日々の業務を通じて、「自然に詳しくなっていく」という側面もあるからです。

「入試広報」は忙しいって、ホント?

“入試広報”について、なんとなく「大変そう」「忙しそう」というイメージを抱いている方が多いのではないでしょうか。
例えば、渉外活動で塾を訪問する場合は、13~14時以降から、塾の授業が始まる夕方までの範囲内で訪問するというのが一般的です。
またプレテストや学校説明会といったイベントの日程によっては休日出勤が必要となりますが、学校の規定に沿って、振替休日などを取得することも可能です。

学校においても「働き方改革」は推進されており、学校によって違いはあるかもしれませんが、「入試広報」だけがオールシーズン・格段に忙しいというわけではありません。

「入試広報」の魅力・やりがいは?

校務の中でも業務の幅が広く、個々の得意分野を活かしやすいという点で、入試広報の業務は魅力的です。
SNS発信や広報ツール制作では、受験生の年代に近い若手ならではの感性が求められることも多くあります。また社会人から学校に転職する場合は、営業や広報、デザイン、事務など、さまざまな職種の経験を活かすことができます。その結果として多くの生徒が集まれば、学校の運営や活性化に貢献できれば、大きなやりがいを感じられることでしょう。

そして最大の魅力は、外部の多様な人々と接し、さまざまな情報に触れられるため、知識や視野を広げることができる点です。教員として生徒にキャリア教育を行う場合にも、よりリアルに、説得力をもって、生徒たちに体験を共有することができるのではないでしょうか。

ちなみに、入試広報の担当者の中には、「教員」ではなく「学校事務職員」の立場の方もいらっしゃいます。
教員免許をまだ取得されていない方でも、「働きながら通信教育で教員免許を取得し、先生をめざしたい」と考えている方の場合、まず、入試広報をはじめとする校務を担う“事務職員”になるというのも一つの方法です。
イー・スタッフを通じて入試広報事務職員として採用され、学校で入試広報担当職員として活躍しながら、 教員免許を取得した方も実際におられます。

教員だけではなく、校務分掌の募集情報も集まるイー・スタッフを活用すれば、より詳しい情報を得ることが可能。私学への就職・転職を叶える近道となるはずです。

続きはこちら➡校務分掌とは② 「ICT教育推進」のお仕事について知りたい!

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