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私学教員に合格した人の履歴書・応募書類~③新任教員の本音トーク~

2024/07/11

私学教員に内定した方々の体験談トークが聞ける私学内定者座談会より

E-Staffでは毎年、私学に内定した先輩たちの体験談や本音トークを直接聞くことができる座談会を開催しています。
今年度は、異なる経歴を持つ4名の先輩が参加。掲載第3回目となる今回は、先輩たちが実際に就活時に使用した履歴書を見ながら、工夫した点を解説。“自分の強み”を効果的にアピールするワザを伝授してくれます。

インタビュー:E-Staff

Interview: 4月より着任予定の先生

2024年4月に私立学校への着任が内定している、多様な経歴を持つ4名の先生方。
■K・Nさん(新卒)私立高校(共学)数学科常勤講師内定
■K・Hさん(既卒)私立中高(共学)数学科常勤講師内定
■S・Nさん(新卒)私立高校(共学)英語科非常勤講師内定
■M・Nさん(新卒)私立中高(共学)英語科専任教諭内定

Interviewer: E-Staff担当

私学内定者座談会の運営チームスタッフ

履歴書の自己PR欄に経験から得た「気付き」をプラス

E-Staff担当: 履歴書の作成について、工夫した点やどんなことに気を付けて作成されたのか伺いたいと思います。実際に就活時に使用された履歴書を共有いただきながら進めます。
【K・Nさん】私は応募先の指定履歴書でした。手書きの指定はありませんでしたが、別の紙に下書きをしてから手書きで書き写しました。
履歴書のメインは、志望動機・自己PRだと思います。ここでは何を経験してきたのかだけではなく、経験によってどういう気づきを得たか、どう感じてどのように活かしたかを書くことができると、自分の良い点や個性が伝わると思います。それを志望動機の主軸となる内容と合致できるとより説得力が増すと思い、そのように記述しました。
重要視したのは、検定の部分です。数が多くても持っている資格や検定はちゃんと書いたほうがいいと思います。自分は数学科なので、あまり関係ないとは思いますが、英語力に自信があったので、英検の取得級やTOEICのスコアも資格の一つとして書きました。だいたい500点以上であれば書いても遜色ないと思います。

4月より着任予定の先生

E-Staff担当: 画面上では白で隠していますが、「職歴」も記述されていますね。
【K・Nさん】私は新卒なので、本来なら「職歴」はないのですが、採用試験を受けた学校は、履歴書は書いた分だけプラスの材料として参考にしてくれると聞いていたので、塾講師のアルバイトを職歴に記入しました。アルバイトであっても、「こういうことをやりました」と簡単に書いておけば、プラスにはなるんじゃないかなと思います。履歴書と職務経歴書は、イー・スタッフの担当の方と大学の教職課程センターの担当者に見てもらいました。

4月より着任予定の先生

あえて詳細まで書き過ぎない履歴書で、面接官からの「なぜ」を引き出す

E-Staff担当: K・Hさんの履歴書は、一般的に販売されているものですか?
【K・Hさん】そうです。自己PRと志望動機が別々になっている履歴書もありますが、あえて記入欄が1つにまとまっていて、書くスペースが少ないものを選んで購入しました。
職歴も含めて、ツッコミどころが満載の履歴書なのですが、私は面接が得意なので、あえて面接で「これはどうして?」と、質問されることを想定して要素を散りばめて作成しています。

4月より着任予定の先生

E-Staff担当: 面接を想定して作成するのは、既卒の方やこれから学校に転職をする方にとって、非常に参考になる作り方ですね。K・Hさんは既卒ですが、職歴についてはどのように書かれましたか?
【K・Hさん】職歴もあえて、入社と退社の事実だけを記載していました。私は新卒で母校に就職して教員として2年ほど働いたのですが、当時の私は「学校の先生の仕事だけをしていたら、世界が狭すぎるのでは?」と思うところがあり、いったん教員を辞め、民間企業へ転職しました。ですが民間企業で働いたことで、逆に「教員として働きたい」と決心が固まり、結果的に民間企業での職歴は非常に短い期間となってしまいました。
短い期間の勤務なので、書かないという選択肢もあったのですが、そこは堂々と書いて、それについて聞かれても、志望動機や教員として働きたいことに絡めて答えていけば良いのではないかと思いました。

4月より着任予定の先生

私学のエントリーシート対策「宗教教育についての考えを・・・」どう対応?

E-Staff担当: S・Nさんの履歴書には、一般的な履歴書にはない記入欄がたくさんありますね。
【S・Nさん】これは学校指定のエントリーシートです。1日かけて丁寧に書き、内容については両親に相談しました。卒業論文のテーマや経験したクラブやサークルなどを書く欄もあって記入しやすかったです。面接の時はシートの内容から質問してくださり、そこでそれぞれの項目について詳しく説明させていただきました。
印象的だったのが、キリスト教教育についての考えを書く欄があったことです。

4月より着任予定の先生

E-Staff担当: まさに私学らしい、その学校さんならではの記入欄ですね。
【S・Nさん】私自身、キリスト教徒ではないので、「これはどう書けばよいのかな?」と考えた時に、大学で宗教に関連する授業を受講した経験を記憶の中から引っ張り出して、その時に得た知識と関連させながら、キリスト教に対する自分自身の関心をまとめました。
 私立校は学校の特色がそれぞれあるからこそ、対策のやりようがない部分もありますが、頭の片隅にちょっとした経験や引っかかりがあれば功を奏すことがあると思います。こういう時にキリスト教について勉強した経験が役に立つとは思っていませんでしたが、だからこそいろんなことを経験しておくことが大事なのだと改めて感じました。

4月より着任予定の先生

Wordで履歴書を自作してアピールしたい資格欄を大きく

E-Staff担当: M・Nさんは、ご自身で作成された履歴書でしょうか?
【M・Nさん】はい、学校指定のフォーマットがある以外は、Wordの履歴書テンプレートからオリジナルの履歴書を作成していました。持っている資格がすべて入りきるように資格の欄を大きく取り、自己PRの欄を削って、できる限り志望動機は大きく広げて書きやすいよう罫線を入れて作り直しています。志望動機はWordで文章を作成・推敲してから、履歴書に手書きで書き写していました。
履歴書の内容は、最初の何校かは大学の教職支援センターの先生や、父親に見てもらいましたね。履歴書を書く時は、徹底的に時間をかけました。一枚を書き上げるのに、多分3~4時間は書けていると思います。一カ所でも間違えたら処分するという形で、BGMを聞きながら書くなどもせず、集中して書いていきました。

4月より着任予定の先生

E-Staff担当: 一球入魂の熱意や本気度が垣間見えますね。志望動機に何を書いたらいいかという質問をよく受けるのですが、M・Nさんはどういう観点で組み立てたのですか?
【M・Nさん】僕は論点を二つに絞って書いていて、一つはその学校の教育方針のどこに魅力を感じ、なぜ魅力を感じるのかを自分の経験と紐付けて論じる点。二つ目は、僕は集団塾や英会話講師を長らく経験してきたので、職務にダイレクトに活かすことができるという点と、大学院の専攻も英語科の教員の仕事に直結する分野であること、積極的に学会発表なども行ってきたことなどもアピールポイントにしてきました。
志望動機には、できるかぎり線が一本になるように、自分が貢献できる点を絡めるように組み立てたら良いかと思います。

4月より着任予定の先生

E-Staff担当: 志望動機を書く前段階として、かなり学校研究をしているということですよね?
【M・Nさん】そうですね。学校のホームページをベースに、掲載されている1年分くらいの行事やニュースなど、学校での出来事を綴った記事などにざっと目を通して頭に入れていました。そうすると、だいたいどんな学校なのか、何に力を入れているかがわかるので。校長先生の挨拶も、どういうことを考えていて、どういう教育をしたいのかということを理解できるよう、できるかぎりは読み込むようにしていました。

4月より着任予定の先生

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